「シロップ」と聞いてどのようなものを思い浮かべますでしょうか?ご家庭で手作りして楽しめるシロップから、最近では希釈して手軽にカフェ風の飲み物が楽しめる様々な種類の濃縮飲料シロップが多く市販されています。
商品ごとに用途も様々ですが、SNSの普及によってアレンジの楽しみ方も広がっていると言えます。
では実際にシロップにはどのような種類があるでしょうか?また、どのようなことに気を付けて商品開発するのでしょうか?
今回は代表的なシロップの種類と、開発の際のポイント、開発事例について解説していきます。
目次
シロップとは
シロップとは濃厚な砂糖液のことをいい、濃厚甘味液の総称です。
主にかき氷シロップやフルーツシロップ(フルーツソース)、メープルシロップ、ガムシロップがあり、飲料や製菓材料、デザートなどに使用されます。
代表的なシロップ5選
かき氷シロップ
砂糖液にイチゴ、メロン、オレンジ、レモンなどの着色料や香料を使った製品でかき氷にかけたり、炭酸水で割って喫茶店のようなクリームソーダを家庭で楽しめたりします。
梅シロップ
梅と氷砂糖で作られるのが一般的で、ご家庭で作られる方も多く、シロップと聞いて梅シロップを思い浮かぶ方もいらっしゃると思います。
ジンジャーシロップ
こちらも家庭で作られる方がいるかと思います。生姜と砂糖で煮出し、お好みでレモンやスパイスを入れて作られます。
濃縮飲料シロップ
近年ではコーヒーベース、紅茶ベース、ジンジャーエールベース、クラフトコーラなど、希釈して手軽にカフェ風の飲み物が楽しめる様々な濃縮飲料シロップが多く市販されています。
デザートソース
デザートに風味や、質感、彩りを加えるために用いられる ソースの総称で、チョコレートソースやフルーツソースがあります。
フルーツソースとは、その名の通りフルーツを原料にしたソースを意味します。 イチゴソースやマンゴーソースなど果物の風味を活かした調理やトッピングに役立てたり、隠し味としても役立てたりします。
シロップ開発の4つのポイント
①「甘味」の感じ方
例えば果物を使用したシロップを開発する際、素材を活かそうと思うと果物特有のすっきりとしたような後味を再現する必要があります。
その際に大切なのは、後味に残らない糖類の選定です。糖類にも様々な種類があります。実現したい味になる糖類を探しましょう。
また、甘味は温度が冷たいと香りや甘味が感じにくくなる性質があります。
例えば開発した製品の用途としてアイスクリーム等の冷たいデザートにかけるとします。すると、商品のまま口にするのと、かけて食べるのと、甘味の感じ方が変わってくる可能性があります。
用途によってその性質を加味して開発していきましょう。
②製品の用途によって「粘性(流動性)」をどうするか
かけるもの、つまり商品の使い方との相性があるので粘性も大事なポイントです。
なぜなら、粘性の低いものはアイスクリームにかけると止まらずに下の方に流れてしまうのです。
ですが、希釈して飲料に使う濃縮飲料シロップの場合はどうでしょうか。こちらの場合は粘性が低い方が希釈しやすいのです。
ですので、その商品を何にかけるか、どのように使うかによって製品の流動性を考慮する必要があります。
③「素材感(フレーバー)」と「保存性」のバランス
素材感をどこまで出すかによって保存性の保たれる期間が変わっていきます。
果物等のメインとしたい材料の配合比を多くすると水分活性が上がる可能性があります。水分活性が上がるということは微生物が製品につきやすい状態になり、保存期間が短くなってしまうということです。
保存性を上げるために、酸味を加えたり、糖類を増やしたり、味のバランスを考えながら工夫する必要があります。
④「コスト」と「香料」
素材感を上げると保存性の問題もありますがコストも上がってしまいます。
コストを抑えたい場合には香料を使うのも一つの手段です。かき氷シロップは砂糖液に香料と着色料で作られている製品が多くあります。
ここまで解説しました4つのポイントは相関関係にあり、再現したい味と用途を考慮しながらこれらのバランスを考えていくことが大切です。
開発事例
いちごソース、いちごミルクソース 株式会社リアスターファーム様
リアスターファーム様は夏イチゴを中心に栽培を行っております。
生のいちごを活かす商品についてご相談を頂戴致しました。
【事例紹介はこちら】
キャラメSoyシロップ 食楽日和様
砂糖とお醤油を煮詰めたキャラメル風の和テイストのデザートシロップです。
【事例紹介はこちら】
黒文字クラフトコーラ 思惟の風様
爽やかなハーブ風味が効いたご当地クラフトコーラです。
【事例紹介はこちら】
まとめ
いかがでしたでしょうか?今回はシロップの代表的な種類と、開発する際のポイント、開発事例について解説しました。
業務用調味料・開発.comでは、ここでご紹介した以外にも様々な視点から特徴的な「たれ」を開発しています。
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