最近はアスリートだけではなく、健康志向が広がり筋肉トレーニングやスポーツをする方が増えたことから、スポーツをする方向けの補食と言われる食品の需要も伸びています。

 

スポーツにおける補食について、栄養素がどのように運動と関わるのか、補食に求められるポイントは何かを解説します。

 

  

目次

1.スポーツ補食とは

 

そもそも補食とは、通常の3度の食事以外に必要な栄養やエネルギーを補給することをいいます。

そしてスポーツにおける補食とは、競技力の向上や体力の維持・向上、疲労回復を目的として、食事以外に必要な栄養やエネルギーを補給する役割を持ちます。

 

特にアスリートやスポーツ活動を行う子どもたち、つまり毎日の運動量が多い人は、必要な食事量が3食だけでは補うことが難しいため、効果的に栄養素やエネルギーを摂取する必要があるのです。

 

持ち運べる食事!携行食

携行食とは人が携行する食料のことをいいます。
持ち運べて、調理無し、または簡易な調理で食べることが可能な食料を指します。携帯食、または行動食を指すこともあります。

ロードバイクや登山、トレイルランニングなどの体力を使う活動では、3度の食事だけではエネルギーが不十分で途中で体が動きにくくなってしまいます。

そのため、食事と食事の間に行動しながら食べられる高カロリーな携行食が欠かせません。

 

以上のことから、携行食には、栄養、調理不要、軽さ、かさばらない、保存性、携行性が求められます。

 

毎日の運動量が多いアスリートや普段から激しいトレーニングをする人は補食をとった方がいいとされています。

さらには運動する前に必要とする栄養素と、運動後に必要な栄養素は異なります。

また練習前後だけでなく練習中にも補食をとることがあります。

 

そのため、必要な栄養素が含まれていること、手軽に食べられて携帯ができることが求められるので、スポーツにおける補食の商品の形態は携行食にも当てはまるものが多く出ています。

 

2.運動時の大切なエネルギー源は?


運動をするときに主にエネルギー源として使われるのは、「糖質」と「脂質」です。
特に糖質は体内に入り吸収されると、血糖(グルコース)として全身に運ばれて筋肉や脳にも行きわたります。

そして筋肉や肝臓でグリコーゲンとして蓄えられます。

 

激しい運動では筋肉の中のグリコーゲンがたくさん使われて減ってしまいます。
特に長時間の運動の終盤でグリコーゲンがなくなり、それが疲れの原因となります。

 

つまり、運動中にグリコーゲンがなくならないように日々の食事で糖質をしっかり摂るようにすることが大切なのです。

それに加えて運動の前後や運動中にも積極的にこまめに糖質を補給することで高パフォーマンスが望めるでしょう。

 

3.スポーツ補食に求められる3つのポイント


ここまで解説したことから、持ち運びがしやすいものであること、食べやすい形態であること、必要な栄養素が入っていることの3つのポイントが必要であると言えます。

 

①携行性に優れている


運動前後・運動中にエネルギー補給しやすいように、持ち運びがしやすいパッケージ選定が必要です。


例えば小袋やスパウトパウチですとサイズ的に持ち運びやすいですし、登山やマラソンなどの長時間のエネルギーを消耗しやすい運動中でも、手を汚さずに補給できます。

また、片手で簡単に食べられるパッケージであることも良い点と言えます。

 

②食べやすい形態であること


運動中は喉が渇いていることが多いでしょう。
その時に固形のスナックのような補給食だと、口の中の水分が奪われてしまったり、口の中に残ったりしては不快になってしまいます。
高パフォーマンスにするためにも、ストレスなく食べられる製品にする必要があります。

例えばゼリー状のような、口が乾いた状態で食べても、口の中に残らず飲み込みやすい形態が良いでしょう。

 

③必要な栄養素が入っていること


運動中のエネルギー不足や疲労を防ぐためにも栄養素を適切に摂ることが大切です。


特に糖質は大切なエネルギー源であり、筋肉や肝臓にグリコーゲンとして蓄えられています。


エネルギーを蓄えることや回復を目的とする場合、糖質を意識した商品開発が必要となります。

 

4.まとめ


いかがでしたでしょうか?スポーツにおける補食について、栄養素がどのように運動と関わるのか、補食に求められるポイントは何かを解説しました。

 

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