調味料開発におけるSDGsに対するとらえ方や、どのように意識すればSDGsに沿った開発ができるかなど、SDGsの内容などを交えてわかりやすく解説していますので、どうぞご覧ください。
皆さんはSDGsという言葉を最近よく耳に挟むと思います。日本語で「持続可能な開発目標」と呼ばれるものです。
そんなSDGsに、様々な企業が取り組んでいます。もちろん調味料開発の業界も例外ではありません。
今回は、SDGsへの考え方等を交えながら、調味料開発を通して意識的に行うことができる取り組みについてご紹介します。
目次
SDGsについて
SDGsとは
はじめに、SDGsについて簡単に説明します。SDGsとは、2015年に国連総会で採択された持続可能な開発の為の、17個の国際目標のことを指します。
17個の目標は以下の通りとなっています。
1.「貧困」貧困を無くそう
2.「飢餓」飢餓をゼロに
3.「保健」すべての人に健康と福祉を
4.「教育」質の高い教育をみんなに
5.「ジェンダー」ジェンダー平等を実現しよう
6.「水・衛生」安全な水とトイレを世界中に
7.「エネルギー」エネルギーをみんなに、そしてクリーンに
8.「成長・雇用」働きがいも経済成長も
9.「イノベーション」産業と技術革新の基盤をつくろう
10.「不平等」人や国の不平等を無くそう
11.「都市」住み続けられるまちづくりを
12.「生産・消費」作る責任、つかう責任
13.「気候変動」気候変動に具体的な対策を
14.「海洋資源」海の豊かさを守ろう
15.「陸上資源」陸の豊かさも守ろう
16.「平和」平和と公正をすべての人に
17.「実施手段」パートナーシップで目標を達成しよう
この目標の下にさらに169個の達成基準と232個の指標が決められています。
SDGsへの考え方
上記のように、SDGsはそのままではかなり難しく、大きな話だと感じてしまうかもしれません。しかし、SDGsにおいて企業や個人で取り組む際には、大きく考えすぎずに、小さなことでも意識して行っていくことで、取り組みに参加することができます。小さな取り組みが多くの企業で行われることによって、SDGsは達成されるものと考えられるので、是非少しずつでも取り組んでみてはいかがでしょうか?
また、SDGsを主にした開発などは、取り組み自体が素晴らしいものでも、消費者のニーズなどにあわず、結局廃棄物を出してしまうこともありえます。そのため、SDGsはあくまでも副目標であり、良い商品をつくる参考等に使うことで、よりSDGsに協力できるのではないでしょうか?
調味料開発におけるSDGsへの取り組み
ここからは、調味料開発においてSDGsに対してどのような取り組みが可能か、いくつかご紹介させていただきます。
未利用資源を活用する
こちらは使われていない資源、例えば廃棄してしまう食品の端材や、魚や家畜などの廃棄される部位、収穫量は多いが、使用しきれない資源などを活用するということです。調味料であれば、様々な方法で未利用資源を活用することも可能です。未利用資源を活用することによって、廃棄物の軽減や、食品ロスの軽減などが見込めます。
この方法は、SDGsにとって良いだけではなく、様々な資源を活用することで、新しい価値の創造なども期待できます。
生産者からの適切な値段での購入
こちらは、調味料開発に使われる原材料等を生産者から購入する際に、適切な価格で購入するということです。
一見当たり前のように感じますが、現在も生産者の方々の利益は少なく、それに伴う人手不足や、従事者の減少などによって、現在進行形で生産者は減り続けています。
最近では、商品を安くするために、低コスト大量生産などが行われていることをよく耳にします、安いことは消費者としては大変助かると思います。しかしそれではもとをたどった際の生産者の方々への還元がかなり少なくなってしまいます。
適切な価格で購入することによって、生産者の増加や、それに伴う生産量の増加などが見込めます。
これからは、より良い商品を販売し、適切な値段で買っていただくことを意識していくことが必要ではないでしょうか。
アレルギー対応食品をつくる
こちらは、その通りでアレルギー対応の商品をつくることです。
より多くの人に食を楽しんでもらうために、アレルギーを持った方への配慮として、アレルゲンを使用しない調味料の開発も可能です。
アレルギー対応調味料を開発することで、食の文化への全体的な後押しや、アレルギーを持っている人も食をより楽しめるなどの効果が見込めます。
もちろん、アレルギーを持っていない人もおいしく感じられるような工夫は必要ですが、どんな人でも食べ物をよりおいしく食べられるような調味料は、SDGsに取り組んでいると言っても過言ではないでしょう。
容器を変更する
こちらは、調味料の販売用の容器をより環境負荷の少ないものに変更するということです。具体的には現在プラスチック製のものを、ガラス瓶などに変更していくというものです。
もちろん内容物によっては、プラスチック製である必要があるものもありますが、そうでないものであれば、ガラス瓶などにしていくことで、環境への負荷を抑えることができます。
容器の変更は、環境負荷の低減や、廃棄物の減少、プラスチックの抑制などの効果が期待できます。ガラス瓶にすることで、商品に高級感が出たり、使用後のガラス瓶がリサイクルできるなど、様々なメリットが生まれます。
また、容器を再利用するなどの、マイ容器などの取り組みも行うことができると、よりよい社会になっていくと考えられます。
まとめ
いかがでしたか?
調味料開発におけるSDGsの取り組みをいくつか紹介させていただきました。
これら以外にも身近なところから取り組めることは様々あります。今回は生産者としての目線からお話ししましたが、消費者として取り組むべきことも様々あるので、今一度身の回りでできることはないか探してみてはいかがでしょうか?
是非今回のコラムの内容をご参考に、調味料開発をしてみてはいかがでしょうか?
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