日常的によく使われる調味料である「醤油」ですが、様々な種類があることをご存知でしょうか?今回はその中でも生揚げ醤油と生醤油について、その違いなどを解説していきます。
目次
はじめに
こんがり焼いたお餅を海苔で巻き、生のお醤油をタラっと垂らして・・・お正月から日本人に生まれた幸せを感じる瞬間です。たまに耳にする「生醤油(なましょうゆ)」、「生醤油(きじょうゆ)」、「生揚げ醤油(きあげしょうゆ)」など、紛らわしい名前ですが厳密には違いがあるのです。今回はそれぞれの醤油の違いについて解説していきます。
生醤油(なましょうゆ)とは
一般的なお醤油は加熱殺菌を経て容器に詰められますが、加熱殺菌の変わりに生のままろ過を行った醤油を指します。加熱した際の香ばしさは少なく色が淡く甘みが感じられ穏やかな醤油になります。
生醤油(きじょうゆ)とは
何も加えていない生粋の醤油を「きじょうゆ」と呼びます。調味料やアルコールなどを加えずに「大豆・小麦・食塩」のみで作られたお醤油を指します。
生揚げ醤油(きあげしょうゆ)とは
搾りたてそのままの醤油を指します。加熱殺菌もろ過もされていないので、乳酸菌や酵母といった微生物も残ったままのお醤油です。発酵してしまうため容器に詰められてスーパーなどに並ぶことはなく、醤油蔵で量り売りなどされ、冷蔵保管で売られるケースなどがあります。
まとめ
醤油は日本人にとって料理の基本となる大切な調味料です。戦後の品不足時に粗悪品が出回ったため、こうした粗悪品を取り締まるためにJAS法に原材料や成分が規格化され、品質表示基準も厳格に定められました。「なま」や「き」といった読み方にも細かく定義がされているのです。
私は個人的には再仕込み醤油などで長期熟成させた濃厚な生の醤油が大好きです。発酵が続いており、綿菓子や梅の花の香りのようなフルーティで華やかな香りがします。また、加熱したときに甘いカラメルの風味やほのかに燻煙臭など香ばしい香りが強くでます。
これらのお醤油は蔵元にしかなく一般には流通していないものです。業務用調味料・開発.comは醤油蔵元が運営しているので、こうした「生揚げ醤油」や絞る前の「もろみ」を直接すき焼きのタレやドレッシングに加工して欲しいというご相談にも乗らせて頂いております。生のお醤油などで開発商品に特徴をだしてみたいという方も、お気軽にご相談ください。