調味料を開発する際には、どのような素材を使うかや、どのような味にするのかということを検討することも重要ですが、それと同等に、どんな容器を使用するのかも非常に大切なポイントです。
今回は、調味料開発における容器の選び方について、小売の場合と自社利用の場合に分けて解説していきます。
目次
調味料開発で考えなければならないこと
皆さんは調味料の開発を自社、もしくは外部の企業と連携して実施したことはあるでしょうか?飲
食店を営んでいる方や、食品製造会社で働いている方であっても、オリジナルの調味料を開発したことはないという方も多いのではないでしょうか。
調味料の開発には、検討しなければならないことがたくさんあります。
どんな形状、種類の調味料にするかはもちろんのこと、原材料や、甘味、塩味、酸味、苦味、旨味といった五味の調整をどのように行うかなどがわかりやすいでしょう。
また、それだけでなく、どんな場面で使用するのか、小売であればどのような販路を活用するのか、などなど考えるべきことは多岐にわたります。
そして、その中でも重要でありながら意外と見落としがちなポイントが、容器の選定です。
実はこの容器の選定を間違うと、せっかく素晴らしいオリジナル調味料を開発したとしても、使いづらかったり、販売するまでの過程の中で品質が落ちてしまったりと、これまでの努力が無駄になってしまうリスクがあります。
調味料の開発を行う際には、中核となる商品だけでなく、それに付随する容器に関しても入念に考えるようにしましょう。
調味料に使う容器(小売編)
一つ前の章では、調味料開発においては、容器の選定も重要なポイントであるということを紹介してきました。
では、実際に容器を選ぶ際には、どのような選択肢があるのでしょうか。
まずは小売販売の際に使う調味料の容器について紹介していきます。
①ペットボトル
ペットボトルは飲料など、調味料以外にも広く使用されている容器です。
スーパーマーケットで醤油やソースがペットボトルに入って販売されているのを見たことが無いという方はいないでしょう。
容器が軽く、割れることもないため最も一般的に使用されている容器になります。
ガスバリア性はガラス瓶ほど高くありませんが、衝撃に強く、透明度が高いのが特徴です。
醤油やお酢などの、液体調味料を開発する際は、ペットボトルという容器は間違いなく候補に上がるでしょう。
《充填可能な調味料例》
醤油、ソース、ドレッシング、シロップなど
《内容量目安》
200㎖~1.8L
②瓶
瓶は高級感を演出したい際におすすめの容器になります。
品質の高い調味料を少量で売る場合には瓶の容器を用いると良いでしょう。
ガスバリア性が高く長期保存に向いていますが、割れと重さが欠点ですので、取扱いには注意しましょう。
《充填可能な調味料例》
醤油、ソース、ドレッシング、シロップなど
《内容量目安》
100㎖~400㎖
③パウチ
ペットボトルと同じような素材ですが、かさばりづらく、ゴミが場所を取りにくい点が特徴であるのがパウチです。
基本的には使う分を他の容器に詰め替えるなどして使用します。
また、固形のソースでも絞ることで最後まで使いやすく、液体以外の調味料でも対応できるのがパウチの強みになります。
《充填可能な調味料例》
ソース、ドレッシング、シロップなど
《内容量目安》
100㎖~500㎖
④スティックタイプ
少量で個包装されているスティック状の容器のことを指します。
個包装されており持ち運びもしやすいため、添付たれやインスタント食品に向いています。
材質によってはガスバリア性が高く、長期保存できるものもあります。
市販のものでは味噌汁、出汁、砂糖などがスティックタイプに入っています。
手軽に使え、キャンプなどの外出の際にも持ち運びができるのが特徴となります。
《充填可能な調味料例》
ドリンク、ドレッシング、ゼリー、シロップなど
《内容量目安》
5㎖~100㎖
⑤ポーションカップ
個包装で、一食分の調味料が入った容器がポーションカップです。
内容量が少なく、少量での使用が可能となっています。
また、ゼリーの充填が可能となる、数少ない容器がポーションカップになります。
《充填可能な調味料例》
ゼリー、ソース、ドレッシングなど
《内容量目安》
5㎖~20㎖
調味料で使う容器(自社利用編)
ここまでは、開発した調味料を小売で販売していく場合に想定される容器について解説してきました。
しかし、調味料の開発の目的はそれだけにとどまりません。
自社商品の調味液としてや、提供する料理の素材として使われることもあります。
ここからは、そういった自社利用向けに調味料を開発する際に、候補に入れるべき容器について紹介していきます。
①缶
遮断性、衝撃への強さが特徴であるのが缶になります。
主に食品工場などで使われるケースが多いでしょう。
気体や水分、ガス、においなどを遮断するため、長期間の保存ができますが、開封してしまうと保存性は低下するため注意が必要です。
また、容器が硬いため粘性の少ない調味料でないと缶の中身が残ってしまいます。
そのため、缶を選ぶのであれば、醤油などの液体調味料にすることをおすすめします
《充填可能な調味料例》
醤油、シロップなど
《内容量目安》
18L~
②BIB(バッグインボックス)
BIBは段ボールの中に袋が入っている二重構造の容器であり、ノズルやキャップを取り付けることにより、数回に分けての使用ができるという特徴を持っています。
一つのBIBに多くの調味料を充填できるため、使用量が多い場合におすすめです。
ただし、内容量が多く、キャップやノズルを取り付けて使用することになるため、保存性はそれほど高くはありません。
《充填可能な調味料例》
醤油、ドレッシング、シロップなど
《内容量目安》
10L~20L
③ミニパック
お弁当についているような、少量の使い切り調味料のための容器がミニパックです。
一般的には、醤油やソース、ワサビなどのミニパックがイメージしやすいでしょう。
個包装のため保存性が高く、サイズも小さく使いやすいのが特徴です。
お弁当などに使う調味料を開発した際には、ミニパックを容器として選定することをおすすめします。
《充填可能な調味料例》
醤油、ソース、ドレッシング、シロップなど
《内容量目安》
3㎖~15㎖
まとめ
いかがだったでしょうか?
オリジナルの調味料を開発する際には、形状や味だけでなく、容器も重要なポイントになります。
容器によって販路や用途が限られる場合もあるため、調味料の専門家の意見を取り入れながら容器の選定を行うことをおすすめします。
また、調味料の選定に関しては、業務用調味料・開発.comオリジナルの「オリジナル調味料を開発する際の容器の選び方マニュアル」をご用意しております。
容器選定のポイントについて解説していますので、是非ご活用ください。
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